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3Dアート

立体視の方法

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3Dの作品


3D原理(12) 立体知覚空間

 

重畳表示方式 減光遅延方式 視差分割方式 絶縁隔離方式 分光視差方式
偏光表示方式 波長分割方式 時間分割方式 照明視差方式 立体知覚空間


立体的な空間を獲得する立体視,
脳で構築された,神秘的な立体知覚空間,
摩訶不思議な3D空間です。

知覚空間の不思議,その1
- ステレオグラム -

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3Dは本当に不思議、
左目の網膜像も右目の網膜像も2Dなのです。
目ではなく、脳が3Dに見ている、
脳が見ているのだから、網膜像とは異なるのです。
Rubin's form/No.1107 Nakahara/01

No.1107 rubin's form


脳は,左右の網膜像を基に,融合処理して認識します。
網膜像の “大きさ” は同じでも、
近くの空間像は小さく、離れているものは大きく、
幾何学的サイズに融合補正し、認識されます。
geometric size/No.7813 Nakahara/02

No.7813 geometric size


ベラ・ユレシュ(Bela Julesz)のRDS視差画像、
ランダムドット・ステレオグラムは、
視覚心理の世界に大きな影響を与えました。
それは認知プロセスが,従来説と異なっていたからです。
Julesz type RDS/No.3320 Nakahara/03

No.3320 Julesz type RDS


ちなみに 従来説の認知プロセスとは、
「形状を把握してから,融合認識する」、とする考え方です。
それに対して、RDSの認知プロセスは、
「対応点を融合してから,形状認識する」、と言う事象です。
RDS Stereogram/No.3330 Nakahara/04

No.3330 RDS Stereogram


ベラ・ユレシュ型のランダムドット・ステレオグラムは、
ステレオペア方式のRDSです。
このRDSは、ステレオビュアーで観察できると共に、
アナグリフ(余色立体)画像化が可能です。
RDS Anaglyph/No.4420 Nakahara/05

No.4420 RDS anaglyph


サイドバイサイドのユレシュ型 RDSを、
一枚絵の “シングルイメージ・ステレオグラム” にした物が、
「3Dアート,オートステレオグラム」です。
原則的に(SIS型は)裸眼立体視以外の方法では見えません。
auto stereogram/No.0173 Nakahara/06

No.0173 delta


立体視で目と脳を刺激します。
近距離で視差の無い、2D表示画面を見続けると、
その表示に順応し、単眼視状態になります。
3Dアート, ステレオグラムは “両眼” で脳を刺激します。
rds stereogram/No.114B Nakahara/07

No.114b sponge



知覚空間の不思議,その2
- 立体視の立体感 -

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立体感の基礎(基本)は 視差2度の画像です。
レンズ間隔が大人目線の場合「ortho stereo」、巨人の目に
相当する撮影間隔は「hyper stereo」、
小人目線の時は「hypo stereo」と表現されています。
anaglyph hyperstereo/No.0040 Nakahara/08

No.0040 anaglyph hyperstereo
赤青メガネの作り方


3D映像(3D写真)の立体感は、両眼視差です。
両眼視差による立体感とは別に、
立体像の結像位置を設定する必要が有り、
結像位置(輻湊位置)は、左右の画像間隔で行います。
hanging basket/No.06070 Nakahara/09

No.06070 hanging basket


時々は視力検査が必要かも!、必要です。
片目の視力が低下し、両眼に視力差が発生した場合、
正常な視力側の情報(刺激の多い方)により「補成融合」され、
立体視は,通常に成立します。
eyesight compensation/No.8622 Nakahara/10

No.8622 eyesight compensation

左右の異なる部分が交替する「両眼視野闘争」。
光の反射位置が両眼で異なる時、
非融合の “ハレーション” (視野交替)が発生し、
キラキラと輝く、両眼光沢となります。
binocular rivalry/No.7920 Nakahara/11

No.7920 binocular rivalry


視差画像を立体視した場合、
平行視と交差視では、凸凹(遠近)が反対に見えます。
(無背景で)表裏が透けている場合は、
平行視,交差視共に、同じ立体形状が感じられます。
mizukurage(jellyfish)/No.028797 Nakahara/12

No.028797 mizukurage

幾何学的、自己相似形状の立体、
突起の一つ一つは部分と同じ、その部分部分は全体と
同じ形の “フラクタル” な植物(野菜)です。
下図(写真)は、裸眼立体視も可能な 表示方式です。
romanesco broccoli /No.9210 Nakahara/13

No.9210 romanesco broccoli



知覚空間の不思議,その3
- 立体的な空間視 -

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単眼視の不思議な立体感、
片目で見ると、実際とは異なる,穴の開いた立方体が見えます。
計算された窓枠”、その逆視点の網膜像を、
脳で処理され知覚する、とても神秘的な立体感です。
reverse perspective/No.7970 Nakahara/14

No.7970 reverse perspective
交差視 cross view

経験的に顔は凸面であると学習しています。
この学習値は、絶対的なデータ(視差など)を無視するほど、
強力に作用し、凹面の顔も凸面に立体認識される、
トップダウン処理の特別な視覚現象です。
topdown processing/No.8865 Nakahara/15

No.8865 topdown processing


余色立体(補色立体)は、両眼に
色の異なる、反対色を使用するため “ちらつき” が発生します。
この 視野交替は、補色生成(色順応)されるに従い、
違和感の少ない、立体視が成立します。
complementary stereo/No.8840 Nakahara/16

No.8840 complementary stereo
赤青メガネの作り方

図形の重なる部分も同時に認識する、
多重表面知覚(透明視 perceptual transparency)現象。
RGB,加法混色 (additive mixture)の図は、
透けて見える「透明知覚図形」です。
RGB additive mixture/No.8800 Nakahara/17

No.8800 additive mixture


3Dは基本的に2枚の視差画像です。
その視差画像を両眼に与え、三次元空間を脳が構築します。
立体写真(ステレオ写真)は、
人間の目と同様に左右のカメラで記録します。
stereo photography equipment. Nakahara yutaka./18

3D-Twincam system


左右の目で見た画像を交互に(ウインク)表示すると、
運動視差 motion parallax が発生し、
単眼でも立体的に、遠近を感じる事ができます。
オンマウスで、左右の画像が交替します。
motion parallax/No.0325 Nakahara/19

No.0325 motion parallax




知覚空間の不思議,その4
- 脳内処理の知覚 -

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立体感を得るのに 影は大切な要素です。
「太陽(光源)は上に、影は下にある」と 学習している脳は、
写真の上下を反対(影を反対)にすると、
月面クレータが、凸面の山として反転認識されます。
crater heteroptics/No.8884 Nakahara/20

No.8884 crater heteroptics

自然に 抵抗なく読めてしまう、不思議な文章。
「ケブンッリジ大学」された(めちゃくちゃな)単語が、文脈等の
経験的データにより、推測処理された、
トップダウン型の知覚を、実感できる現象です。
typoglycemia phenomenon. Nakahara/21


    Text by 2ch. <2009/05/08(金) 06:37:59 ID:k90ZSaDR0>

   こんちには みさなん おんげき ですか? わしたは げんき です。
   この ぶんょしう は いりぎす の ケブンッリジ だがいく の
   けゅきんう の けっか にんんげ は もじ を にしんき する とき
   その さしいょ と さいご の もさじえ あいてっれば
   じばんゅん は めくちちゃゃ でも ちんゃと よめる という
   けゅきんう に もづいとて
   わざと もじの じんばゅん を いかれえて あまりす。
   どでうす? ちんゃと よゃちめう でしょ? ...



何故だか 曲線が消えて、“直線に” 見える、
「タカハシの曲り盲(まがりもう)」,
波線の色位置(接続位置)が違うだけで、「同じ形状」の
曲線波形なのに、三角波を知覚します。
Takahashi's magarimo/No.7870 Nakahara/22

No.7870 Takahashi's magarimo


実際とは異なって見える「錯視現象」
錯視(さくし)は、解っていても、誰にも見える現象で、
網膜像を基に、脳が処理した知覚です。
横線が徐々に変化する文字列は、傾斜認識されます。
inclination phenomena/No.8872 Nakahara/23

No.8872 inclination phenomena


鋭角に傾く線を並べると、傾斜認識されます。
傾いて見える図形で円を書くと、図中には存在しない、
スパイラル(渦巻)が知覚されます。
この「フレイザーの渦巻」も、脳が網膜像を処理した結果です。
fraser spiral illusion/No.8850 Nakahara/24

No.8850 fraser spiral illusion



stereo twincam system

実際とは異なる現実
 
目で見て脳で処理され知覚する,
脳が処理した知覚だから,実際とは全て異なります。
特に “目だって異なる” 知覚が錯視です。
-
無いものが見えたり,静止画なのに動いて見えたり,
形が異なって見える画像のうち,
誰でも見える,代表的な画像を収集しています。




知覚空間の不思議,その5
- 複数の知覚処理 -

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左上がりの階段が、裏側から見たような、
逆さまの階段に、奥行感(凹凸感)が反対に見える、
「シュレーダーの階段」,
立体感が反転認識される 知覚現象です。
schroder's staircase/No.7984 Nakahara/26

No.7984 schroder's staircase

脳が(勝手に)選択処理する “二つの形”、
表裏(前後)関係が入替る、「ネッカーの立方体」,
この種の 反転図形の共通点は、
角(隅)より 三方向、三本の線で作図表現されています。
necker cube/No.7030 Nakahara/27
No.7030 necker cube


黒丸の前にある、透明な正方形を眺めていると、
正方形が、後退する感じと共に
知覚が交替し、4個の穴の奥に青い四角が見えてきます。
ヴァリン型の知覚交替図です。
Varin's figure/No.8930 Nakahara/28

No.8930 varin's figure

二つの見方が可能な、「ルビンの壷(盃)」。
この、“図地反転図形” は、
横顔と壷(盃)の二つが同時ではなく、片方が図の時、
もう一方は、背景として知覚する現象です。
Rubin's figure/No.8954 Nakahara/29

No.8954 rubin's figure


目は 0.2秒〜0.5秒間隔で動いています。
その断続性運動(saccade)情報により、再編視しています。
「アトニーブの三角形」, この図形は、
瞬きすると、三角形の頂点が(一斉に)向きを替えます。
Attneave's triangle/No.7880 Nakahara/30

No.7880 Attneave's triangle

一点を見ている時も、目は動いています。
その動く目の網膜像を 脳で処理し、静止認識しています。
互いに “直交” する、図と背景の「オオウチ錯視」,
この図は、静止画なのに(目が動くと)動いて見えます。
Ouchi moving illusion/No.7855 Nakahara/31

No.7855 Ouchi moving illusion


身体が動いても,視界は安定しています。
網膜像が変動しても、再編され,静止認識しています。
この図は、目を動かしたり、
頭を上下左右に振ると、ランダムに “もぞ もぞ” します。
refresh dependency /No.7660 Nakahara/33

No.7660 refresh dependency



知覚空間の不思議,その6
- 無いものを見る -

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目で見て、脳で処理して知覚する、
脳で知覚処理しているので、見ている物とは異なるのです。
特に、“目だって異なる” 知覚が錯視です。
「キタオカの蛇」, この図は、ゆっくりと左回転(ccw)します。
Kitaoka's hebi /No.7760 Nakahara/32

No.7760 Kitaoka's hebi


図中に “存在しないもの”を 知覚する、
脳は、実際に(網膜像に)無いものを補っています。
物理的に存在しない、輪郭線が知覚される、
「カニッツァの三角形」, 主観的輪郭と言われています。
kanizsa triangle/No.8830 Nakahara/34

No.8830 kanizsa triangle

色が無いはずなのに、“色が” 見える、
紫色の波、橙色の波、どちらの波も背景は白色なのです。
波線の色に染まって見える、「ソーミヤの波線色」,
とても不思議で、綺麗な図形です。
Sohmiya's wavyline/No.7580 Nakahara/35

No.7580 Sohmiya's wavyline

脳で生み出される、色の拡散現象。
波型の図形以外は、無色(白色)なのに色が付いて見える、
「水彩効果 watercolor effect」,
絵を描く上で必要になる技法(視覚効果)です。
watercolor effect/No.2920 Nakahara/36

No.2920 watercolor effect


物理的に存在しないものを知覚する、
エーレンシュタイン ehrenstein の主観的輪郭。
交点の色が染み出す、「ネオン色拡散 neoncolor spreading」
とても美しくて、神秘的な現象です。
neoncolor spreading/No.8340 Nakahara/37

No.8340 neoncolor spreading

白い丸の中で黒いものが光る、「きらめき格子」。
白い線の交点で、灰色がチラつく、
ヘルマン(ハーマン) hermann の格子。
どちらも 見ようとすると消える、不思議な図形です。
scintillating grid/No.8470 Nakahara/38

No.8470 hermann grid



知覚空間の不思議,その7
- 視覚心理の応用 -

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ペットボトル(500ml)の表面には、
強度を維持するため、デコボコ模様が加工されています。
ボトル外周の, 90度毎 4山の波型溝により、
円形のボトルが、4角形に見えます。
mitsuuroko effect/No.5730 Nakahara/39

No.5730 mitsuuroko effect


各種測量などが可能になる写真技術、
3D写真(実体写真)は、網膜像と同じ、二枚の視差画像です。
その視差画像を基に、三次元空間が脳で構築されます。
3D情報は、二台のカメラで撮影記録します。
stereo photography system. Nakahara yutaka./40

3D-Twincam system


3D写真は 2台のカメラで同期(同時)撮影します。
同期撮影された写真を 立体視すると、
動きの有る物が全て固定され、時間の止った 静空間になります。
“同期ずれ”は、静空間を壊し 時間を開放します。
synchronous effect/No.1708 Nakahara/41

No.1708 synchronous effect
赤青メガネの作り方



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